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春を彩るホトケノザ
−閉鎖花の種子は斑点模様― 

  春の光を浴びて畑・道端等に群生するホトケノザ(仏座、別名三階草:シソ科)。花期は2〜5月頃とされるが、最近は早いものでは12月頃から咲いている。  あまりにも馴染みのある草花なので見過ごしてしまうが、群生する勢いには圧倒される。  疑問に思っていた閉鎖花についてもう少しよく観察してみた。  最も特徴的な点は、閉鎖花の種子には白い斑点模様があること。  不思議さいっぱいの植物であるが、お陰で仏座とも大分親しくなり、畑の中の小さな自然の繋がり・営みを垣間見た。

                                 
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  近場の畑一面に群生するホトケノザ。 遠方から見れば、かつてはよく見られたレンゲ畑の風景と重なる。   後からナズナ等他の野草が占有しだし、畑は一層にぎやかになる。 一通り開花してしまうと次第に閉鎖花だけになる。 スミレとよく似た戦略のようだ。


 

  日陰で湿気多い所など環境が変わると、初めから閉鎖花ばかりのものもある。 閉鎖花は、蕾の先端が少し紅紫色になるだけで、時間が経っても花は開かず果実を付ける。   閉鎖花周辺の葉(十字対生)・茎(中空4角形)の部分を拡大したもの。


 
 果実(4分果)の部分を拡大したもの。   閉鎖花だけの果実から採取した種子。 その役目はよく分からないが、ほとんど例外なく種子全面に渡って白い斑点模様がある。 大きさは約2mm。先端の白い部分はエライオソーム(脂肪酸等)。

  

  開花した果実から採取した種子。 斑点はほとんどないか、あってもごく一部に限定。 大きさは約2mm。先端の白い部分はエライオソーム。   ホトケノザの茎・葉基部に集まるアブラムシ。 餌は師管液。 体は暗緑色、体長は約2mm、小さいものは1mm以下。 大小含めてコロニーを形成。 近くに体長より長い翅を有したアブラムシ(有翅型)が一匹、テントウムシの幼虫(天敵)も待機。 食物連鎖の下位にあるだけに、生存戦略は巧妙。



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