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カタクリは個性豊か 
−花被片内側の斑紋の多様さ―

  カタクリはユリ科の多年草。花期は3月〜5月頃。落葉広葉樹林の林床に群生。  
  観察場所は保全雑木林(清瀬市)、3月27〜29日午後。晴れ、気温22〜25℃。  
 「桃・栗3年、カタクリ(片栗)7〜8年」と言われています。  発芽して1枚葉から2枚葉になってようやく花を咲かす。  地下深く伸びた鱗茎に養分を蓄え春一番を待つ。  日差しと共に気温が上昇すると、花被片(内・外各3枚)の中央あたりで反り返る。
  その基部から上部にかけてW字型斑紋がある。  よく観ると、色・形・大きさは花ごとに皆異なっている。斑紋のないものもあり、実に多様で個性的。  斑紋は送粉者(ハナバチ等)の蜜標であると言われており、なぜ無印ものがあるのか不思議。  ヒトには見えない紫外光に特化した個体があるのか?  春爛漫の日に、花と昆虫だけが知る未知の視覚世界を想像させてくれる。

                                 
★ 写真をクリックすると大きい写真が見られます。 


 
  カタクリの群生地。3月中旬頃に開花。花の色は淡赤紫色を中心に淡紫色〜ピンク色。気温上昇(約20℃)と共に花被片は大きく反り返る。(写真1)   斑紋の切れ込みは深く、縁は明瞭・暗紫色。花被片は淡紫色。(写真2))


 

  斑紋がよく確認できなかった個体。花被片は淡いピンク色で、ほぼ中央あたりに副虹のような副斑紋がうっすらと見える。昆虫にはもっと明瞭に見える?(写真3)   斑紋の切れ込みは浅く、縁に囲まれた内側は赤紫色で塗りつぶされている。花被片は淡赤紫色〜ピンク色。(写真4)


 
  斑紋は長めで中央の山が突出。縁は赤紫色。花被片は淡いピンク色。写真3に斑紋を加えた状態に対応。(写真5)   斑紋の切れ込みは浅く、縁は不明瞭・赤紫色。花被片はピンク色。(写真6)

  

  斑紋は短めで、切れ込みは明瞭。縁は赤紫色、内側は黄色で塗りつぶされている。花被片は淡いピンク色で、写真3と同様に主斑紋の外側にうっすらと副斑紋が見える。(写真7)   斑紋はチューリップ形(桜形)で、縁は明瞭・赤紫色。花被片はピンク色。比率としてはこの模様に近いものが多い。他にも様々な模様・色が観察された。(写真8)



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