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雑草・雑写雑記(3)
〜 姫さま!どうしてここに「ヒメフウロ」〜

      
 雑草を見て自殺を思いとどまり、雑草と仲良くすることで立ち直る。  4年ほど前に見た映画『奇跡のりんご』に出てくる話。  無農薬栽培で知られるりんご農家・木村秋則さんの実話をもとにした映画だ。  農薬の害で苦しむ奥さんを見て、農薬使用をやめるが、りんごの葉が蛾の幼虫に食い尽くされ収穫ゼロの状態が何年か続き、借金もかさんでしまう。  万策尽きて、自殺をはかろうと山に入る。  持ってきたロープを枝に掛けようと投げるが落ちてしまう。  拾おうとしたその先に青々とした葉を付けたりんごの木(実は別の木)がある。  「なんでこんなに元気なんだ」と下を見ると、雑草が生い茂り土はふかふか。  雑草を除去し土が固くなっているりんご畑とは全く違う。  そこで雑草の果たしている役割に気付く。  自殺を思いとどまった木村さんは、りんご畑の下草を生やし放題にすると、木の勢いが増し、葉が少々虫に食われても花を咲かせ立派なりんごが収穫できるようになる。  いまや全国のりんご農家から注目される存在になっている。
  とは言え、庭に“雑草”が生えると抜きたくなっちゃうんですよね、私は。 (水野重満)
     
 ●猛々しく生い茂るアメリカフウロから身を隠すかのように、木陰でひっそり花を咲かせるヒメフウロ。図鑑によれば「石灰岩地に生える」とある。それが何故、我が家近くの緑道に生えている?  ●比較のため、我が物顔に茂るアメリカフウロを。こちらは北米原産で、昭和8年に牧野富太郎氏が京都で初めて確認。今や各地での繁殖ぶりはすごく、ナガミヒナゲシのアレロパシーなどなんのその、といった状態。


 
 ●ヒメフウロの花径は1.5pとアメリカフウロの3倍余り。花弁に濃い紫色の筋が2本あるのが特徴。  ●アメリカフウロの花は薄いピンク色で花弁の先がへこむ。フウロソウの仲間は「雄性先熟」で、写真の花は雄性期が終わり雄しべは落ちて雌性期になっていて、雌しべの先が受粉しやすいよう5裂している。


 
  ●ヒメフウロの実は長さ2pほどで、基部の子房を包む萼片に開出毛が多く、アメリカフウロに比べほっそりしている。基部に種が5コ入っている。     ●アメリカフウロの実。ヒメフウロの実もそうだが、熟すと実が割れて上部に勢いよく巻き上がり、種を弾き飛ばす。

 
   
  ●ヒメフウロの上部の葉は深く3全裂し3出状。全草から抽出したエキスが皺発生予防の肌化粧品「プリンセスケア」として使われている。
ヒメフウロは最近、帰化したのが市街地でよく見られるというから、家の近くで見たのも、それなのかもしれぬ。
    ●アメリカフウロの葉は深く5〜7裂し掌状。なお、オランダフウロの葉は奇数羽状で小葉が3〜5対。

    「ヒメフウロ」
(フウロソウ科 北半球に広く分布、日本でも自生)
(撮影場所:世田谷・桜上水)




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