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エチオピア南部の主食 
偽バナナ(=エンセーテ)について
FIT17年の深串泰光さんから報告が届きました。

 先月、エチオピア南部へ旅をした際に気になった珍しい植物をご紹介します。
偽バナナと呼ばれるバショウ科の植物です。アジア・アフリカの熱帯地域に生育し、バナナのような実はつけないが、その姿形がバナナの木に似ているため、「偽バナナ」と呼ばれています。 茎の太さは通常のバナナの5倍くらいの太さです。
 偽バナナは「飢餓を救う木」とも呼ばれる。それは南部地域のみで栽培と調理されてきたから。 エチオピアの4割の主食が偽バナナの澱粉です。
 花を咲かせるまで3〜10年かかるので種子が繁殖に使わずに苗の株分けして栽培。根茎を掘り起こすようにして倒した株から切り取った偽茎を、ていねいに1枚ずつ剥がしていく。 板の上に乗せた偽茎から粗デンプンを大量に含んだ細胞を竹べらを用いて掻き出すと、そのあとには上質の繊維が残る。
 掻き出した粗デンプンは、庭畑の一角に掘った穴に偽バナナの葉しきつめて入れ、蓋をして1週間ほど置くと発酵デンプンができあがる。
 調理する際は、ナイフなどで繊維を取り除き、さらに石臼ですりつぶしたものを円盤状に整形して偽バナナの葉で包んで焼く。 加工と調理は女性の作業。
 現地の村で試食した焼いた発酵デンプン(現地ではコチョと呼ばれる)にはチーズに似た独特の香りと酸味があり、弾力のある堅めのパンのような食感でした。
 レンズマメやソラマメなど豆類やケールなどの葉菜がおかずとして一緒に食べます。 旅の携帯食として重宝され、1ヶ月から1年近くの長期保存が可能です。このように偽バナナの澱粉を食用とすることは、世界的に見ても珍しく、現在ではこの地域でしか行われていない。エチオピア南部へ行かれる機会があれば、ぜひ試食してみてください(注、食べすぎないように)。
 
 
偽バナナ 偽バナナの茎をこすりデンプンをとる


 
偽バナナの葉でデンプンを包み、
土の中で1週間、発酵させる
発酵させたデンプンを焼いて食べる


 
 世界遺産オモ川下流域にカロ族   カロ族の女子たち

 
   
カロ族と   アフリカでのエチオピア地図



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